富士登山競走、五合目コースなら都内から当日入りも可。山中湖に宿泊

久々にエントリーできた富士登山競走、五合目コース。東京から日帰り予定だったが、直前で宿に空きが出た。今回は山中湖の近くに泊まって参加してみた。

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五合目クリアも山頂コースを3年逃した

4年前の2014年に五合目コース初参加した富士登山競走。制限時間の2時間25分はクリアしたので、翌年以降3年間の山頂コース参加資格は手に入れた。

しかし翌年は仕事中にうっかりエントリーを忘れ、その翌年も朝からスタンバイしていたにも関わらず、残業中作業に集中して気づいたら参加枠が埋まっていた。「3年目こそは万難を排してエントリー」と準備していたが、ケガの入院でそれどころではなくなってしまった。

富士登山競走は人気があるにも関わらず、ハセツネと同じく応募は先着順。毎年3月下旬の申し込み日には、開始から10分くらいですぐ終わってしまう。しかも平日の夜9時スタートという微妙な時間帯で、たいてい仕事をしている。毎回、会社のパソコンを借りたり、スマホからエントリーするのが大変だ。

膝のリハビリも進んできたので、少し気は早いが3月にまた五合目コースから申し込んでみた。せっかく手に入れた山頂コースの参加権を逃してしまったのは残念だが、体力的にフルコースで挑戦できるのは、まだまだ先だろう。

昔は桜島でもあった登山レース

マラソンでもトレランでもなく、ひたすら山を上り続ける国内屈指の変態レース、富士登山競走。サブスリー達成後、次の目標として生涯一度は完走してみたい。

富士山を走って登るとは、バッドウォーターやサハラマラソンのように「こんな暑い中、デスバレーやサハラ砂漠を走ったらやばいだろう」という単純な思いつきで発祥したように思う。ジブラルタル海峡を泳いで渡るとか、特異な自然環境を見るとつい度胸試ししたくなるのが人間というものだ。

先日、鹿児島の桜島にあるビジターセンターを見学したら、そこでもかつては登山競走が行われていたと知った。その後の噴火で死傷者が出て禁止になったようだが、ろくに道もない桜島の山肌を見ると、当時のレースは富士山より過酷だったのかもしれない。

富士登山競走がきついのは、かなりシビアな制限時間が設定されているためだ。人によっては、山頂コースをクリアするのはフルマラソンのサブスリーより難しいといわれる。高山病のリスクも大きく、補給も少ない。さらに登頂後は自力で下山するため、最低限は体力温存しなければならないプレッシャーもある。

電車より高速バスの方が安くて早い

富士登山競走の山頂コースは7時スタートだが、五合目コースは8時30分なので多少ゆとりがある。会場付近で前泊せずに、都内から早朝出発しても間に合う時間だ。

電車で向かう場合、中央線沿線なら新宿からでも5時台前半に出て、7:49に富士山駅に着くのが最短。8:15の荷物預け締め切りまでぎりぎりだが、富士山駅から吉田市役所までダッシュすれば間に合うだろう。新宿~富士山間は鈍行でも片道2,340円かかる。

一方、7月の登山シーズンは富士急行バスが臨時増発されて、新宿からたくさん出ている。その中で始発のバスタ新宿6:05発~富士山駅7:49着だけが、唯一五合目コースのスタートに間に合う。途中の中央道では日野と八王子でしか乗車できないノンストップ便だが、その分電車より早い。バス代も片道1,750円で、JR~富士急行より若干安い。

高速バスは渋滞で遅れる懸念があるが、早朝便ならそこまで心配ないだろう。料金と乗換の手間を考えると、新宿からバスで向かう方がずっと便利だ。ただし予約は早々に埋まってしまうので、エントリーできたら早めに座席を確保しておいた方がいい。

高所順応のため前泊がおすすめ

4年前に参加したときは吉田のゲストハウスを予約できたが、今回はどこにも空きがなかった。段取りのいい人は、エントリー開始前から会場近くの宿を予約しているのだろう。あきらめて当日早朝現地入りする予定だったが、レース1週間前に楽天トラベルを見たら、ひょっこり空きが出ていた。

いくつかのホテルはレース前日、便乗値上げのプレミアム価格になっているので対象外。値段と立地で一番よかったのが、山中湖近くの夢来人(「むらびと」と読むらしい)だった。男女混合ドミトリーだが、素泊まり3,200円と格安で泊まれる。

早朝出発で間に合うなら別に前泊する必要はないといえる。ただ、実施要領の冊子に「高所順応をかねて、安全にレースを楽しんでいただくよう、できるだけ前日から当地に宿泊して大会に参加されることをお勧めします」と書いてあった。

自治体の観光セールストークとも思われるが、たしかに標高1,000mで1日過ごしておくのはプラスになりそうだ。高山病という予測できないリスクがあるレースなので、念のため今回も前泊することにした。

富士急行の特急

前日にのんびり鈍行で向かったが、中央線と富士急行の接続が悪く、大月駅で44分待つ必要があった。実はそれより早く「富士山ビュー特急」という赤い電車が出発したが、乗換アプリによると、乗車券1,020円に対して1,300円もの指定席料金が必要とある。

さすがに高いと思って見送ったのだが、公式サイトで調べるとこれは特別車両1号車の料金だったようだ。自由席の2~3号車なら400円の追加費用で乗れる。

特急でも大月~富士山間は普通電車より7分しか早くならないが、たいして見どころがない大月駅でぶらぶらするより自由席に乗った方が早かった。富士山駅付近は、お土産屋や飲食店も多い。

吉田から山中湖まで10km歩く

時間に余裕があるので運賃60円節約しようと思い、富士山駅の1駅手前、月江寺という駅で降りた。実はスタート地点の富士吉田市役所に向かうには、月江寺駅の方がわずかに近い。富士急行に乗ったあたりから、まわりの観光客は日本人より外国人の方が多いと気づく。駅の案内表示も各国語が入り混じっていて、何と書いてあるのか日本語を探すのに一苦労だ。

とりあえず市役所まで歩いて場所を確認してから、山中湖までどうやって行こうか考えた。月江寺から湖畔の宿までは約10km。自転車があればすぐだが、歩けない距離でもない。富士山麓の森の中を2時間ハイキングするのも楽しかろうと思って、延々歩いてみた。2時間あれば日が暮れる前に到着できると思う。

国道138号は交通量が多い

吉田から山中湖に向かうには国道138号が最短ルートだが、夕方は西に向かう車が意外と多い。しかも観光バスや大型トラックがバンバン通るので、沿道は緑豊かでも排気ガスがなかなかつらい。途中にバス停はいくつかあるので、あきらめて利用してもよかったが、途中まで歩いたのでそのままがんばってみた。

昔、東京から富士山をロードバイクで一周したとき通った道だが、山側は路肩が狭くてちょっと危険に見えた。反対側は最近追加されたらしい自転車レーンが用意されている。この区間、歩道を歩いている人は皆無だったが、自転車は数台見かけた。

途中、山中湖から帰る水陸両用バスKABAを見かけた。最近、箱根の芦ノ湖にも忍者バスがお目見えして、流行っているようだ。1Boxサイズの小型版が出たら、クルーザー兼用で所有してみたい気もする。海にも入れるのだろうか。

道中はコンビニやお店はほとんどないが、道の駅富士吉田と、前回ほうとうをいだたいた茅葺屋根の名店「木こり」がある。吉田市内から向かうには、車か自転車がないと少々厳しい場所にある。

山中湖畔のゲストハウス夢来人

目的地のゲストハウス夢来人は、山中湖の西端にあるので吉田へのアクセスがよい。世界を旅していた若いご夫婦が運営されていて、建物中ものすごい密度でDIYされている。2階の相部屋は二段ベッドだが、前回泊まった吉田のゲストハウスより広々していた。

湖畔からは少し離れているので窓から湖は見えない。翌朝は早朝発でいただけなかったが、コーヒーの無料サービスもあるようだ。最近新しくできた宿のようで、インテリアは独特だが全体的にきれいで快適だった。

源泉ぬる湯がユニークな紅富士の湯

宿にシャワーも湯船も備えてあるが、ここから歩いてすぐのところに山中湖温泉「紅富士の湯」がある。せっかくなので夕食も兼ねて温泉に浸かりに行ってみた。前にも寄ったことはあるが、毎回天候がすぐれず露天風呂から富士山を拝めたことがない。

宿でもらった割引券を使うと、通常800円の入館料が720円と1割引きになる。露天風呂の1つは37度くらいのぬるいお湯なので、景色を見ながら長時間入っていられる。サウナの後に水風呂がないと思ったら、代わりに水温28度の「源泉ぬる湯」というのがあった。

ちょうど温水プールくらいの温度で、冷たすぎずに長時間浸かれる。まるで冷製スープのように滋養に富んだ温泉だ。山中湖温泉は香りや色に特徴はなく、強めのアルカリ性なのに刺激も少ない。ぬるめの温度でゆっくり入るのに向いている。

山中湖のうどんは吉田と違う

夕食は宿でおすすめとうかがった、山菜うどんをいただいた。麺が固いのは吉田うどんと同じだが、汁は濃い目の醤油味だった。ここは山中湖村なので、吉田うどんとは別のこだわりがあるのかもしれない。

宿は国道が近いので少々車がうるさいが、相部屋の人もレースの参加者が多いのか夜10時には寝静まっていた。みな山頂コースの参加者なのか、朝4時ごろから起き出して次々に出て行った。

結局7時過ぎまでいて、始発のバスで吉田に向かったのは自分ひとり。そもそも山頂コースのスタートには山中湖発のバスだと間に合わないので、車やバイクで来ていたのだろう。

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