型落ち4,980円で入手したブルックスのラベナ8シューズレビュー

昨年9月にセールで買った、アンダーアーマーのランニングシューズ、ラピッドがだいぶ傷んできた。両膝治療後のリハビリジョギング、普段履き、出張用も兼ねて10か月履き込んできたが、ソールがすり減って踵の内側も破れてきた。

アシックスのfuzeX Rushを試し履き

そろそろシューズを買い替えようと思い、次はアシックスを候補に考えていた。以前買ったターサージールで初サブスリー達成できたので、縁起もいい気がする。アシックスから街履き兼用できる渋めのデザイン、安定性・クッション性重視で選ぼうとすると、去年出てきたfuzeシリーズが気になる。

たまたまアマゾンで上位版のfuzeX Rush旧モデルが安売りされていたので、ターサーと同じ27cmで注文してみた。割り引きクーポンを適用すると、定価12,420円が6,468円と、半額近くで購入できた。

期待通り、グレー基調のカラーリングがシックで、そのまま普段履きにも使えそうだ。ソールにGEL素材も入っていて、以前試し履きしたfuzor 2よりしっかりホールドされている感じもする。

ブラック/カーボングレー色でも、アッパー素材はやや光沢のあるメタリックな質感になっている。ソールの側面と、ヒール部分に配置されたfuzeGELという文字がオレンジ色でやや目立つが、全体の中では一部分なので気にならない範囲だ。

ソールもオレンジ色の別素材が貼り付けられていて、さらに中には黄色いfuzeGELが仕込まれている。同じくファッション性重視のfuzor 2が何の変哲もないフラットソールだったのに比べると、fuzeX Rushは値段相応にソールの構造が強化されている。

しかし、なぜかこのfuzeX Rushはつま先まわりのサイズがタイトで、使用中の伸びを見込んでも走行中の痛みに耐えられない気がしてきた。アシックスのターサージール、fuzor 2は同じ27cmサイズで違和感なかったのに不思議だ。今までしばらくアンダーアーマーの締め付けが緩いモデルを履いてきたせいかもしれない。

以前買ったディアドラシューズの反省から、足に合わないシューズを無理して履いても靴擦れで苦しむだけだ。アマゾンはJavari時代から無償でシューズの返品可能なので、サイズアップして注文し直すという手もある。

しかし着払いとはいえ、毎回宅急便で返品する手間を考えると、多少割高でもシューズは実店舗で試着して買うのが早いと思った。

ときわスポーツで予算5,000円

最近よく行くショップは、東京西エリア~埼玉に多く出店している「ときわスポーツ」。「クレジットカードが使えるのは5,000円以上」という制約はあるが、独自の会員カード割引でほかのお店より若干安く買えることがある。どこから流れて来たのか、5年くらい前のadizero Japan1など、古いモデルを半額以下で平積みしていたりする。

アシックスのGT-2000 NEW YORKなど、古いモデルが安く出てないかなと探しにいったが、NEW YORK5はまだ8千円台だった。さらに格安系では、アシックスのJOG 100はなかったものの、ミズノのマキシマイザーは5,000円以下で並んでいた。

いつか試してみたい最安ランニングシューズJOG 100だが、最近B&Dで見たらJOG 100 2とか微妙にバージョンアップしていた。量産型ザクIIやザク改みたいな感じだろうか。地味に需要があるからカラーバリエーションも多いのだろう。

リハビリ中の今はレース志向よりクッション性重視なので、研ぎ澄まされたハイエンドシューズより安物でいい。予算も5,000円でランニングシューズとしては最安価格帯だが、どの程度コスパがあるのか試してみたい気もする。

ブルックスのラベナ8が半額以下

同じくニューバランスの5千円モデル、M460も豊富に在庫されていた。毎回「今度こそアシックスを買いに行こう」と思ってショップに行くが、ついつい大幅割引されている海外メーカーを買ってしまうパターンが続いている。

ランニングシューズに限っては、車や腕時計と違って「国産品の方が高い」という逆転現象が生じている。それだけミズノやアシックスの世界的シェアが高く、強気だということだろう。シューズ職人の三村さんもアディダスに移籍したので、国内と海外メーカーで品質が大きく違うという気はしない。

今回も「ミズノよりはニューバランスがおしゃれか」と思って迷ったが、その横にブルックスのラベナ8というシューズが並んでいた。ときわスポーツの店頭価格は4,980円だが、ラベナ8の定価は11,880円。アマゾンでも4千円台で出ている。

マキシマイザーやM460がもともと廉価帯であるのに比べると、GT-2000級のモデルであるはずだ。確かにソールまわりの仕様やアッパー素材は凝っていて、シンプルな安物シューズより高機能に見える。

上級モデルが50%以上の大幅割引、予算5,000円以内で買えるなら、その方がうれしい。ブルックスのデザインは、正直アメリカっぽい謎のセンスが受け入れがたいが、グレーの配色ならまだ許容範囲だ。トレーニング専用と割り切れば、見てくれはどうでも構わない。むしろ夜間の視認性を考えて、ド派手な蛍光色の方がよいかもしれない。

サイズは27cmでちょうどよく、甲の締め付けや踵のこすれも気にならなかったので、ラベナ8を購入した。やはりシューズは店舗で試し履きするに限る。そして今回も結局アシックスは買えなかった。

クッション性と安定感は申し分ない

ランニング歴13年、これまで履いたシューズの中では、クッション性やホールド感は最大かもしれない。アディゼロのCSシリーズ、Japan、ニュートン、アシックスと、いずれもサブ4~サブ3狙いの軽量シューズを履き続けてきた。

ターサージールがスパルタンなせんべい布団に寝ている感触だとすると、ラベナ8はふかふかのコイルスプリングマットレスという感じだ。最近買った、ニューバランスのゴアテックトレランシューズ、MT620がソール分厚めでこれに近い。オフロード用にソールが強化されているので単純比較はできないが、ロード用のシューズでこのクッション性は最大級という感じだろう。DNAという独自のクッション素材が入っている。

インソールは着脱できるので、いずれ好みのものに交換したいと思う。靴紐もお気に入りのゴム製キャタピランに替えるつもりだ。ひとまずデフォルト状態で、近所を軽く歩いたり走ったりしてみた。

新品なので、ソールの反発力は抜群に良く感じる。気分的には、ついついスピードを出して走りたくなるような魅力がある。1kmくらい流した感じでは致命的な靴擦れなど違和感はない。

14km走のタイムが縮んだ

翌日、舗装路を14kmほど長めに走ってみたが、普段より6分くらいタイムが縮まった。ランニングシューズを新調すると、ソールのクッション性がフレッシュなのか、気分的に盛り上がるのか、たいていタイムが早くなる。

着地時の安定感も、これまで履いていたアンダーアーマーのラピッドよりは格段によい。これが定価1万円超の、クッション性重視なシューズの実力なのだろう。しばらく5千円程度の格安シューズばかり履いてきたから、明らかに違いがわかってうれしい。

いつもより早いペースで飛ばした分、治療中の膝への負担が大きかったのか、また左が腫れてしまった。自転車で足を回せないほどではないが、痛みで膝を曲げられず、しばらくトレーニング休止になってしまうのが残念だ。

ラベナ8のクッション性はよいが、膝への衝撃が完全吸収されるわけではなさそうだ。むしろ新品シューズの反発性で、スピードが出て走らされる分、足への負荷は大きいのかもしれない。

ブルックスの品質はいいらしい

ブルックスは初体験だが、ショップの店員さんによると「ランニングシューズの専業ブランドなのでクオリティーは高い」とのことだった。たまにマラソン大会で見かけることはあるが、ディアドラ並みにマイナーな気もする。

先日アスロニアでデイブ・スコットのトークショーに参加した際、スポンサーのホカ オネオネが宣伝されていた。ここ数年、ソール薄めのミニマムシューズから、逆に厚めのホカみたいなシューズが流行ってきたが、理論的な改良なのか単なるファッションなのかよくわからない。

BROOKS Ravenna8の履き心地がHOKA ONE ONE Clifton2に似ているというレビューサイトもあった。アシックスGT-2000に近いという説もあり、設計的には同じグループに属する製品なのだろう。

シューズとホイールの共通点

BORN TO RUN』によると、「クッション性の高いシューズは不安定に感じるので、かえって強く踏みつけて膝に負担がかかる」とあった。しかし実体験としては、ウルトラマラソンやトライアスロンのロングディスタンスで、ベアフットシューズだと足が痛くなる確率が大きい。

もともと軽量設計なのか、単にソールがすり減って軽くなっているかで違いもあるだろうが、シューズは単に「軽ければよい」とういう話ではなさそうだ。

自転車のホイールに重量 vs 剛性というトレードオフがあるように、ランニングシューズにもクッション性と反発性、安定性と軽量性という、相反するパラメーターがある。しかもターサージールのように、同じメーカーの同じモデルでもバージョンアップで履き心地がまるで変わってしまうこともある。

結局シューズのフィット感は相性次第

ホイールより製品サイクルの短いランニングシューズは、もはや一点もので相性命という気がする。カタログ上のスペックからは、店頭で履いてみたフィット感、長時間履いてみた快適性などまったく予測できない。出たとこ勝負なので、高ければよいというわけでもない。

消費者側の妥当な購入戦略としては、今回のブルックス、ラベナ8のように上級モデルを型落ち割引で手に入れて、気に入ったら同じモデルを同サイズで何足かストックしておくのがよいのかもしれない。

後継製品のラベナ9では、性能が上がっても履き心地は別物になってしまうおそれがある。何よりも、半年おきにシューズを買い替えるたび、通販を試したり実店舗を何軒もはしごして価格・性能的にベストなシューズを探すのがおっくうだ。

そうやってシューズ選びで悩むのも、楽しみのひとつだと言えなくもない。バイクに比べるとマラソンはシューズくらいしかこだわれるアイテムがないので、とことん迷って選ぶのも幸せだと思う。スーツで働くサラリーマンが、時計や鞄を選ぶような感覚だろう。

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