ACL損傷~シーネ固定・松葉杖を経て11日後に装具で歩けるように

ロードバイク落車で負った両膝のけが。翌日のMRI検査で前十字靭帯(ACL)と内側側副靭帯(MCL)の損傷が判明したため、ひとまず腫れが引くまでシーネで固定して松葉杖で過ごすことになった。

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装具ができるまではシーネで固定

骨折といえばギブスのイメージだが、靭帯損傷ではおおげさに石膏で固めたりしないようだ。不用意に膝がひねられるのを防ぐ目的で、寸法計測して専用装具を注文することになった。

装具ができるまでは、適度に強度があるシーネという添え木で補強される。軽くて包帯で簡単に着脱できるので、昔、向こうずねの骨折でお世話になった石膏ギブスに比べると格段に快適だ。外せばシャワーも浴びられる。

腫れが引くまでの間、むしろ筋力が落ちたり関節が固くなるのを防ぐため、足首を回したり太ももを上げて筋トレするよう指導された。さすがに右膝は痛くて曲げ伸ばしできないが、動く部分は積極的に動かしておいた方が、予後がいいそうだ。

貸してもらったアルミの松葉杖も軽くて便利だった。これまで木製しか使ったことがなかったが、重量は半分くらいに感じる。接合部が歩くたびにカチャカチャ鳴って耳障りではあるが、ネジをうまく締めれば多少静かになる。

松葉杖は家の中で作業するとき物が持てず不便だが、以前使ったことがあるので、階段の上り下りもすぐにコツを思い出せた。降りるときに、足から踏み出さないことがなにより肝心だ。両脇の杖が突っかかって、着地できない恐怖を味わうことになる。

冬の山間部からの通院で、雪の積もった階段を上り下りするなど際どい場面も何度かあった。相当慎重に杖を運んだので路上で転ぶことはなかったが、むしろ危なかったのは電車の中だ。雨で濡れた車両の床は、松葉杖がよく滑る。気を付けていても2回ほどツルッといって冷や汗をかいた。

やたらかっこいいmediの装具

病院でサイズを測って、一週間後に装具ができあがった。メーカーや型番を選ぶ余地はなかったが、受け取ったのはmediという会社のM.4s Comfortという製品。アメリカ製で、網目状の模様が入っており、デザインが妙に洗練されている。

カーボン素材かわからないが、フレームは樹脂製で軽く、ベルトのクッションも肌触りがやさしい。ヒンジ部分の金具を替えると、曲げ伸ばしの可動範囲を細かく調整できる。膝側面のパッドも、厚みが違うクッション材が複数ついてくる。

これだけハイスペックなので価格は12万円。国産のものでも相場は変わらなそうだ。膝の装具はシグマックスのドンジョイという製品がメジャーなようで、その後、病院でも多く見かけた。ほかにもCBブレースやBREGなど見たが、medi社の装具は誰ともかぶらず、リハビリの先生からもめずらしがられた。

受傷11日後に装具を着けて歩けた

けがした翌日、シーネで固定してから11日間右足を地面に着いていなかったので、装具をつけても体重を乗せるのはかなり怖かった。おそるおそる荷重をかけてみて、不安定な感じはあるがさいわい膝が痛いということはない。病院内でしばらく歩く練習をさせてもらって、次第にスムーズに歩行できるようになった。

装具といっても、伸展・屈曲の可動域制限とひねり防止の効果があるだけで、パワードスーツのように筋力をおぎなってくれるわけではない。足の筋肉を使って衰えさせず、不要な動きだけ抑えるという意味で、膝の治療には理想的な道具なのだろう。

松葉杖から装具に代わると、日常生活の利便性は格段にアップする。また自分の足で歩けるようになることで、思わずうれしくて涙が出てくるくらいだ。歩きすぎるとまた腫れてくるので無理は禁物だが、普通に両手にものを持って動けるのはありがたい。特に台所で調理するときに助かる。

外出時に「けが人アピール」の効果あり

毎日着ける装具としては、少しでもかっこいい方が気分はいいが、実際は受傷後・手術後など一定期間しか使う場面がない。病院の方針によっては、装具はあってもなくても変わらないという意見もあった。

スポーツ用のサポーターのように、さすがに付けたまま走ったり自転車に乗れる感じではない。もし競技で使うなら、側面だけ補強が入った膝サポーターの方が便利だろう。ベルトやテープで締めるだけのものから金具入りのものまで、いろんなバリエーションが出ている。

いくらデザインがいい装具といえども、夏は蒸れるし、上から履くズボンも極太サイズか短パンに限られる。ヒンジのギミックが楽しく所有感を満たすmediの装具だが、役目が終わるとお蔵入りになってしまった。

強いて利点を挙げれば、電車やバスに乗るときに装具を付けていると、まわりの人にけが人だとアピールすることができる。松葉杖ほどではないが、痛々しい見た目の医療用装具を付けていると優先席に座らせてもらっても後ろめたくない。冬は寒いのでユニクロの黒いヒートテックタイツを下に履いていると、義足と間違われることもある。

人混みで少しでも押されたりぶつけられたりする危険を避けるため、症状がよくなっても通院時は装具を着けると安心感があった。手術後も松葉杖の期間が終わったら、またしばらく装具のお世話になる。腫れが引いたら家では不要なので外すが、外に出る時は装具を着ける生活がしばらく続いた。

中古の装具をヤフオクで買える

また膝を痛めたら装具を使う機会があるかもしれないが、分解できないので押し入れの中でもかさ張る。自転車用のヘルメットより一回り大きいくらいだ。処分できる方法はないかと思ってためしにヤフオクやメルカリを探してみたら、ドンジョイの装具が中古1万円以下で売られていた。

膝をけがしてから、病院を介さず自力で中古市場から調達するのは、かなりハードルが高いと思う。しかし一時的にしか使わない高価な装具、定価の1/10で手に入ると知っていれば、自分もオークションで探したかもしれない。少しでも治療費を減らしたいなら、装具はヤフオクで買えると知っておいて損はない。

肌に触れる道具なので新品がいいいう人には、アマゾンで1万円台の格安装具も売られている。介護用品のジャンルでブレースも入っているので、それなりに強度はありそうに見える。曲げ角度も調整できるので、病院で買うものと機能は変わらなそうだ。

おそらく10万円を超える医療用装具はサイズが豊富だったり、パッと見はわからない利便性もあるのだろう。mediの装具は側面だけでなく膝の上下に全体的に補強材が入っているおかげで、かさばるが安心感がある。

自分のようにACLもMCLも痛めていたり、症状によって必要な機能が違うかもしれない。詳しくは担当医や義肢装具士さんに相談する方がベターだろう。ただ、将来別のけがで左足の装具も必要になったら、今度はオークションで探してみてもいいかなと思う。

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