奥多摩都民の森、自転車リハビリライド&ブナの路経由で三頭山登山

奥多摩リハビリ計画により、次の目標は都民の森~風張峠コース。4月というのに最高気温は28度もあり、風もなく絶好のツーリング日和。都民の森で一服したついでに、そのまま三頭山まで歩いて登ってみた。

スマホのStravaアプリはつけっぱなしで登山したので、そのまま標高1,500mまで記録されている。もちろん自転車をかついで登ったわけではない。

できれば自転車と登山・ランニングを組み合わせたアクティビティーでは、区間を自動判別して別々に記録してくれる機能があれば便利だ。トライアスリートなら、そういうブリックトレーニングをやる人も多いと思う、まあロードバイク人口全体の中では少数派だろう。

上川乗交差点~都民の森

檜原街道の上川乗交差点までは、先日の甲武トンネルと同じルート。目標地点の都民の森まで先は長いので、足慣らしにのんびりペダルをこいでいく。奥多摩もここまでなら、難なくフロントアウターのまま到達できるようになった。

交差点を直進した先からすぐ勾配がきつくなるのでインナーギア解禁。風張峠方面は、奥多摩周遊道路の旧ゲートを抜けてから本格的なヒルクライムになるイメージだが、実はそこまでの9km区間も微妙にアップダウンが激しい。そしてまわりの風景も徐々に本格的な山らしくなってくる。

田舎なら無事に戻れるか不安になりそうな山奥だが、道はきれいに整備されているしバスも通っている。近隣住民としてはありがたい練習コースだ。

さすが休日で天気もいいので、すれちがうロードバイクも平日の3倍くらい多い。のんびり走っていると、対向車線を走って来る人の様子で風向きや道の勾配が予測できるようになってくる。

思い切り飛ばして来ていたら多分この先上り坂があるだろうし、必死の形相だったら向かい風なのだろう。追い風のときは自分では気づきにくいので、「なんか今日は調子がいい」と思ったら、単に風向きのおかげだったということがよくある。走りながら、お店ののぼりの旗や、草木の揺れ方をよく見るようになってきた。

売店とちの実でいそべ餅

自分と同じく、冬の間になまった体をほぐしにきたのか、のんびり走っている人も多い。勾配がきついところでは、まるで落ち武者のようにつらそうな感じでよろよろこいでいる人を何人かパスした。自分も抜かれるときはきっと同じように見えているのだろう。

ここまで来たのは約1年半ぶり。ようやくケガも回復して都民の森にデビューできたと思うと感慨深いが、奥多摩の峠ではまだ序の口に過ぎない。補給しながらまったりしていたら、もう風張峠まで上る気がしなくなってしまった。

売店「とちのみ」では表に出ている300円の「みとうだんご」が名物だが、中で売っている190円のカレーパンや130円のいそべ餅の方がリーズナブルに思う。いそべ餅は2個だと250円。

割安に思えたのでついつい2つ買ってしまったが、よく考えると安くなるのは10円だけ。それならカレーパンかぼた餅でも組み合わせた方が楽しめたと後悔したが、ヒルクライム後の脳は糖分が足りず細かい計算ができない。餅でもパンでも栄養補給できれば何でもよかった。

セラピーロードを散歩

しょっぱい餅を食べていたらもりもり元気が出てきたので、思いつきで三頭大滝を見に行ってみることにした。ここはフラットペダル&スニーカーの利点で、トランジションの手間なしにそのまま山にも登れる。MTBならシクロクロスのレースのように、自転車を担いで登ってオフロードを下ることもできるだろう。

大滝まではウッドチップが敷き詰められた森林セラピーロードなので、普通のスニーカーでもサンダルでも歩けるくらい。気分がいいので、補給の腹ごなしにぜひ散策をおすすめしたいルートだ。

休日の檜原街道は車やバイクが多くて、街中より排気ガスがきついときがある。シムシティ―のように公害をビジュアル化したら、この道だけ多分真っ赤だろう。平日もダンプやトラックの走行が意外と多い。セラピーロードで標高1,000mの新鮮な空気を吸いながら滝でも見ていると、心が癒される。

そのまま三頭山まで登る

ダブルいそべ餅のパワーで、今日はさらに先まで行けそうに思った。滝の先にある「ブナの路」コースでそのまま三頭山まで登ってみることにした。手ぶらだが、サイクルジャージのポケットに食料や上着は詰めてある。重たいリュックなしだと、山道もすいすい登れた。

案内板で「上り坂で体力を消耗します」とわざわざ警告してある。三頭山といえば、3月の大雪で遭難者が出てニュースになった場所だ。中国人・軽装・SNS・登山届なし・救助に税金…とさんざんメディアで叩かれたのが記憶に新しい。遭難した奥多摩湖~ヌカザス山経由のルートで三頭山に登ったことはないが、5kmで1,000mくらい登るので相当きつそうだ。

教訓としては、3月でも奥多摩の山は油断できないということだろう。登山口までバスで容易にアプローチできるが、標高1,500mでも三頭山は奥多摩の最深部。勾配もきついので雪が積もってアイゼンなしだと身動き取れなくなりそうだ。

風光明媚なブナの路

前は大滝から「石山の路」経由で登ったので、こちらの「ブナの路」は初めてだ。石山の方はまるで石道の蛇、金城先輩のようにごつごつした渋いルートだった。ブナの路は渓流沿いに林の中をくねくね登っていくコースで、こちらの方がずっと気分がいい。高尾山6号路のような沢登りで、夏場はブナ道の方が絶対におすすめだ。

景色はよいが、それなりに勾配はきつい。都民の森から三頭山までたいした標高差ではないと勘違いしていたが、実際は500mもあった。京王線駅から高尾山に登るより高いくらいだ。ムシカリ峠というところで、ハセツネコースの尾根道と合流するが、ここから山頂までの階段がとりわけきつい。

ようやく着いた三頭山の西峰は標高1,524.5m。富士山は見えなかったが、このあたりでは一番高い山頂で見晴らしがいい。ブナの路経由なら、多少ガレ場はあるが手をついて登るような難所はない。登山靴でなくても普通のスニーカーで登れるくらいだ。子供連れの家族も多くて人気のあるコースだった。

休日の自販機はほぼ売り切れ

都民の森入口に戻って飲み物を買おうと思ったら、4つある自販機すべて、ペットボトルのスポーツドリンク系が売り切れになっていた。紅茶やコーヒーは残っているが、汗をかいたのでがぶがぶ水を飲みたい気分だ。

売店の裏にあるさびれた自販機で唯一ゲットできたのが、Metsのレモンスカッシュ。エネルギーもタンパク質も0で、難消化性デキストリンによる食物繊維が主成分という、まさにエンプティーカロリーなドリンク。

トレーニング中の栄養補給にはまったく役に立たなそうだが、とりあえず水分は補える。炭酸で何だか気分も爽やかになった気がする。糖分摂取はコンビニで買っていたアンパンで済ませた。

下り坂で死に急ぐ若者たち

帰りの奥多摩周遊道路を普通に下っていたら、先ほどまで売店前でたむろしていた若者たちがすごいスピードで追い抜いていった。カーブも多い峠道なのに、60km/hくらい出ていたと思う。

自分も20代の頃は、エアロバーを握ったまま峠を下れるダウンヒラーとしてヤビツで腕を鳴らしたものだ(嘘)。今では猛スピードでカーブを曲がれる自信がない。車もバスも登って来る坂なので、うっかり対向車線にはみ出たらアウトだ。何度か際どい経験をして、クラッシュのイメージが容易に想像できるようになってきた。

それでも都民の森から西へは下り一辺倒で、多少ある上り返しも慣性でこなせるくらい。20分くらいであっという間に上川乗の交差点に戻って来られた。そのまま武蔵五日市駅を通り過ぎ、多摩川を渡る曙橋で振り返るとちょうど奥多摩に沈む夕日が見られる。今日もいい汗を流したと、満足感を覚えるひとときだ。

膝が曲がり切らないので山の下りは少々きつかったが、足の筋肉が戻ってきて膝にかかる負担が弱まった気がする。計画通り、休みが取れたら週1くらいのペースで奥多摩の峠を一つずつクリアしていければと思う。

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