巨大さでは徳山ダムにも引けを取らない上大須ダムまでダムクライム

揖斐川上流の徳山ダムは日本一のロックフィル式ダムとして有名だが、その東にある上大須(かみおおす)ダムもなかなか引けを取らない。98mの高さから見下ろす岩肌は壮大で、通行止めがなければダム湖も1周できるようだ。ダムから先は行き止まりだが、途中にあるNEOキャンピングパークの下見も兼ねて、自転車で向かってみた。

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国道417号を分岐して上大須ダムへ

樽見の集落で国道157号から分岐した417号が北に向かって走っている。道なりに東に進めば山県市を超えて関市方面に向かう、山の中の幹線道路だ。

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川沿いにしばらく行くとキャンピングパークと上大須ダムへの分岐がある。通行止めと出ているのは157号、温水峠の冬季閉鎖区間だ。

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途中4か所ほどトンネルがあるが、ダムの保守に向かう車のためか、山奥の立地にしてはよく整備されている。本巣市から揖斐川町にかけて、ダム周辺の道路やトンネルは中部電力がスポンサーなのか、オーバースペックなくらい路面がすべすべにメンテナンスされている印象がある。キャンピングパークを超えたところで川底の工事をしている箇所があり、土砂を運ぶダンプが行き来しているので注意が必要だ。

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ダムと工事関係者以外はほとんど通らなそうな山道でも、ところどころ数軒の集落があって人が住んでいる形跡がみえる。樽見から13kmくらい走ったところで、ようやく根尾のキャンピングパークにたどり着いた。

シーズン中は大人気と噂のNEOキャンピングパーク

こんな奥地にあるにしては、意外なほど立派なコテージが数軒並んでいて、オートキャンプ用の駐車場区画もふんだんに用意されているようだ。これでも夏の間は予約が取れないくらい満員で、冬も雪が積もれば雪上キャンプで人気らしい。確かに道すがら、廃業していそうなバンガローくらいしかキャンプ施設は見当たらなかったので、奥美濃唯一の本格キャンプ場となれば名古屋からも家族連れが殺到するに違いない。首都圏で夏休みに奥多摩や道志みちのキャンプ場が混むのと同じ状況だろう。

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キャンプ場のスタッフの方に、使っていない冷蔵庫を譲ってもらったのでお礼したかったのだが、不在であった。雪が積もるまでの時期はお客さんもいなくてオフシーズンらしい。

キャンプ場を過ぎると、突然巨大なコンクリート製の鳥居が見えてきた。橋を渡った先に社がありそうだが、本殿はたいした規模でもなく鳥居だけがやけに立派に見える。ダム工事の関係で移設したのか、強烈なたたりでもあったのか、いわくつきな予感がする。石碑を読むと、1200年前からまつられていた明神様の由来があるらしい。

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その後、157号温水峠方面へ通じる分岐があり、地図上ではかなり険しそうな峠道を超えて猫峠の方に通じている。以前、157号側から途中までたどってみた道なので、またチャンスがあったら開拓してみたいルートだ。

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分岐を過ぎると、いよいよ上大須ダムが近づいてきたのか、坂の斜度がどんどんきつくなっていく。ダム周辺に急坂が多いというのは定説だが、ゴルフ場よりはましな気がする。途中で一瞬ありない角度の坂道が見えたが、建設中なのか無謀すぎて中断されたのか通行止めになっており、ここは登らずに済んだ。

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落差98mのロックフィル、上大須ダムの全貌

坂の途中からいよいよロックフィル式の斜面が見えてくる。近代的な人工建造物だが、自然石が積まれているのためか、朽ち果てた山城か遺跡のような趣を感じさせる。城の石垣でいうと、江戸時代初期に完成された切り込み接ぎより、戦国時代の野面積みのような感じ。プリミティブな工法で強度はあるが、敵に攻略されやすい欠点がある。上り坂の途中ですれ違ったのはダムに向かう管理用の車両と、あとは例によってサルばかり。

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ダム直前の分岐から先の道は、東にある川浦(かおれ)ダムに通じているはずで、Googleマップ上は魅惑的なつづら折りの峠道が見て取れる。しかしこの先は関係者以外立ち入り禁止で、その先にあるのは「幻のダム」と言われているらしい。上大須と川浦の2つのダムで夜間電力を利用して上に水を上げ、昼間に落として発電する揚水発電が行われている。自然の地形を使った壮大な蓄電池ともいえるシステムだ。

ダムの上端は通ることができて、ロックフィルのゆるい傾斜を間近に見下ろすことができる。巨大なすべり台というか、冬はスキーやソリでも楽しめそうな斜面だ。いつかダムとしての役目を終えるときがきたら遊び場にできないだろうか。

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ダム湖の周遊道路は2方向とも通行止めの障害物があり、先に進むことはできなかった。対岸から見ると、入口すぐのところに大きく斜面が崩れているところがあり、これが原因でないかと思う。

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その後、樽見まで戻って往復35kmほどの行程。157号~揖斐川町周遊のツーリングで余裕があれば、徳山ダムのついでに上大須ダムも見学してみてはいかがだろうか。サル以外は観光客も皆無なので、壮大な眺めを独り占めできることはうけあいだ。

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