大田原マラソン2016報告1:事前準備とスペシャルドリンク預託

今年最後のレースは栃木県の第29回大田原(おおたわら)マラソンにエントリーした。市民レースにしてはめずらしく以下のようなルールがあり、シリアスランナー向けの記録会という印象がある。

  • 制限時間4時間
  • 自作のスペシャルドリンクを最大7か所に設置可能(規定に従えばジェル類もOK)
  • 水・スポーツドリンクのエイドはあるが、食べ物はなし
  • 仮装禁止

サブ4狙いのランナーが対象なので、全体のペースが速く、1万人規模の市民マラソンでは恒例の渋滞&タイムロス緩和が期待できる。また、全体で100mくらいの高低差はあるが、基本的にフラットで走りやすいコースなようだ。

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最近出た湘南国際や板橋Cityマラソンでは、序盤の渋滞で5分くらい余計に時間を取られた気がする。そういうアクシデントも含めたマラソン大会だと思うのだが、一度、条件の良いレースで記録更新を狙ってみたいと思った。2012年に3:04:47のベストタイムを出せた大阪マラソンの後、年に1~2回レースに参加しているが、一向にタイム更新できず、サブスリーまであと5分がなかなか縮められない状況でもあった。

関東圏で有名なマラソン大会として、一度は参加してみたかったレ...

前泊にはパインズ温泉ホテル大田原がおすすめ

東京から栃木の会場まで、当日早朝に新幹線で向かうという選択肢もあったが、今回はトライアスロン仲間のKさんの車に同乗させていただき、会場近くの宿に同宿させてもらった。公式サイトの市内宿泊施設一覧にも載っている「パインズ温泉ホテル大田原」で、会場から2.5kmほど離れているが、当日朝は送迎バスも出してもらえて便利だった。

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スポーツ施設が併設で25mプールもある。一応水着は持って行ったものの、さすがにレース後は疲れて泳がなかった。宿泊者も300円で利用できるとのことで、トライアスリートとしては嬉しいサービスだ。しかも風呂は温泉・サウナ付きなので、普段日帰り利用している地元の人がうらやましい。

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朝食は定食だが、ご飯お代わり可能、パンも食べ放題だった。3~4時間のレースなので、直前にそこまで大食いする必要はないが、これもありがたかった。

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8時台の受付会場はロッカーもマッサージも余裕あり

レース当日の朝は、離島のトライアスロン大会と同様に市内各所の宿をシャトルバスが巡回してランナーをピックアップしてくれる。7:40に宿を出て8時には着いたので、10時の出走まで余裕をもって準備することができた。

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受付会場の栃木県立県北体育館にはロッカーとシャワールームが充実してあり、8時台はまだロッカーの空きも多かった。100円返却式だが一応施錠して荷物を保管できるのが頼もしい。

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体育館とアリーナ席にも荷物置き場があり、フルマラソンと10kmの部、合わせて5,000名程度の定員なので、特に場所取りに苦労することはなさそうだった。ロッカーの鍵と財布は、貴重品置き場で預かってもらえる。

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更衣室の脇に無料のマッサージコーナーがあり、早い時間帯なら数名・10分くらいの待ち時間だったので、レース前に体をほぐしてもらうのもありかもしれない。レース後も着替えを済ませてから利用できて、13時台前半なら待ち時間0でマッサージと鍼治療を受けられた。14時以降は概ね30分待ちくらいの行列。

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奥の方に地元の学生さんがやっているマッサージコーナーもあり、そちらは目立ちにくい場所にあるせいか、遅い時間でもわりと空いていた。鍼灸のプロほどではないが、丁寧に揉んでもらえてレース後にこわばっていた脚がだいぶほぐれた。

スタート地点に整列する前に、余裕をもってトイレに行けた。毎年出ている板橋Cityマラソンが定員15,000人で、大田原はその1/3なので、更衣室やトイレもそこまで混雑しない印象だった。マラソンを楽しむなら、地元で開催されるこのくらいの規模のレースがちょうどいい気がする。

ゼッケン・計測チップは有料で当日再発行可能

実は引っ越しの関係で事前にナンバーカードセットの郵便を受け取り損ねてしまい、前日に気づいて事務局に電話したが、そちらに返送もされていないとのことだった。一瞬焦ったが、当日1,000円の手数料を払えば会場で計測チップとゼッケンを再発行してくれるとのことで助かった。29回も続いている歴史あるレースなので、このあたりの運営やトラブル対応もしっかりしているという印象を受けた。

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事前配送物にはお土産の大田原名物、唐辛子が同封されていたとのことなので、それを受け取れなかったことだけが残念だ。ウェブで申し込んだ際の申告タイムが、サブスリー狙いの2:58だったので、ゼッケン番号としては一番先頭のAグループに入れてもらえて、これが結果的に功を奏した(目標タイム以上の成績もちゃんと出せた)。

スペシャルドリンクの規定とテクニック

大田原マラソンでは、手製のドリンクを受け付けに預けて、9.5km、14.7km、19.1km、24.2km、28km、34.3km、37.7kmの合計7か所に設置できる。普通の水やスポーツドリンクに飽き足らない人は、VAAMやアミノサプリ、コーラやオロナミンCなど、好きな飲み物を何でも置けるのがうれしい。中身に関する規定はなさそうだったので、ユンケルでも養命酒でも、個人的にテンションが上がる液体なら何でもよさそうだ。

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容器の仕様については、事前に資料を受け取っていなかったのでよくわかっていなかったが、缶・ビン・パウチ以外のペットボトルやプラスチック容器なら何でもよいとのことだった。しかも、ボトルが自立できるなら、スティックバーや栄養ゼリーなどテープで貼り付けてOKというルールがある。

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他の参加者のドリンクを見回すと、小型のドレッシング容器に飲料を入れて、さらに目立つように派手な飾りを付けている人が多かった。なるほど、この入れ物なら大きさも手ごろで中身もこぼれにくい。マイボトルを回収して返却してくれるサービスはなさそうなので、ダイソーの100均で売っている調味料ボトルを使い捨てにするのがベターなようだ。

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一応持ってきたVAAMの200ml缶は規定上NGだったので、別のペットボトルに中身を移してジェルをくくりつけておいた。預けた場所は28kmの1地点のみ。マラソン本番で500mlのペットボトルを一気に飲み干すのも難しそうなので、個人的には200~300mlくらいがちょうどよい気がした。また、ジェル類はポケットに何個かしのばせて、好きな時に摂取できるようにしようと思った。

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これまでのレースでは、20km過ぎの折り返し地点と、35kmくらいのきつくなったあたりで景気づけにジェルを注入すると、調子がよかったように思う。フルマラソンではトライアスロンのバイクパートのように「50kmごとにスポーツ羊羹1個食べる」とか、そこまでカロリー収支を意識する必要はないだろう。

TOP SPEEDとTIGORAのエナジージェル

今回持参したのは、アルペングループのスポーツデポで売られているTIGORA(TIAGRAでもTIOGAではない)のENERGY GEL2本。PowerBarやMag-onのジェルと同じくらいの48gで、120kcalのカロリーにクエン酸やカフェイン入り。海外製品も含め他のメジャーブランドが200~300円以上する中、TIGORAは税込み179円と若干安い。

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TIGORAのジェルは他社製品より袋が大きくてかさばるが、成分はほぼ同等だ。

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また、今回は記録狙いの正念場ということで、奮発してTOP SPEEDのジェルも1個装備した。20gの容量で税込615円と破格だが、2012年の大阪マラソンでは類似品のVESPA HYPER(9gで税込み648円)を惜しみなく2個摂取したので、自己ベストを出せたのかもしれないと思う。ハチミツだけでなく「スズメバチから抽出した」謎のエキスが含まれる決戦用ドリンクということで、よくわからないが価格なりのパフォーマンスは期待したいところだ。

実はレース用に着圧タイツの上から履いているパタゴニアのパンツが、お尻の上にカードサイズのポケットしかないミニマム仕様なので、マラソンではここに入るサイズのジェルに絞っている。

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がんばれば、トップスピードとティゴラ1本ずつ収納できる。ただ、レース中に1本取り出すと、残りの1本を走りながら再収納するのが困難だったので、後はずっと手に持って走っていた。

那須おろしの強風下で考えるレース戦略

初参加の大田原マラソンだが、2016年の特徴は「強風」。那須おろしと呼ばれる北西の季節風が、レース中常時7m/s以上で吹き荒れていた。気象庁の記録を見ると、12時台のピークで風速8.8m/s。

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市内を大きく一周するコースなので、箒川に沿って南西に下る前半パートは強烈な追い風、23.7kmライスセンターを左折してから後半パートは上り基調で向かい風、という状況だった。2014年の板橋Cityマラソンがまったく同じパターンで、前半調子に乗って飛ばしすぎ、後半の逆風で失速して散々な結果に終わった。

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強風対策としては、以下の2択が考えられた。

  1. 前半抑えめにして、後半に耐える脚を残しておく
  2. 前半の追い風で飛ばせるだけ飛ばして、後半の減速に備えた貯金をつくっておく

自分は終盤で失速するタイプなので、Aの戦略が正解に思われたが、体力温存したつもりが後半ペースアップするには足りなくて共倒れになる恐れもあった。そもそも42km走り通した経験が少なく、自分のスタミナ総量というのが察しがつかない。

初参加のレースで高低差がどのくらい体にこたえるかも不明。さらにレース中風向きが変わる可能性もあるので、ここは序盤から飛ばすBプランを採用してみた。そもそも自己ベスト更新を目指すのだから、温存を意識するよりは「斃れて後已む」という覚悟で臨もうと思った(要は考えるのが面倒だったともいえる)。

レース前日の朝に福島県でM7.4の地震があり、栃木県では大田原市だけが震度5弱も揺れたらしかった。レース翌日は11月にしてはめずらしく関東全域で積雪。もし本番が1日ずれていたら、地震か雪で中止になっていた可能性がある。後から考えると、イレギュラーな強風でつらかったが、出走できてまだましだったとも思われる。

あまりに寒すぎてスタート直前まで防空壕に退避

出走30分前には競技場のトラックに整列しようと思ったが、すさまじい強風と寒さに耐えられず、建物の倉庫のようなところに避難していた。奥の方から人が詰まっていて、暗い用具室の中で身を寄せ合う光景は異様である。速そうな選手は短パンにランニングシャツの人も多く、少しでも風の弱いテント脇などで暖を取ろうと、あちこちに人間の吹きだまりができていた。

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スタート10分前くらいにはアナウンスが流れたのでさすがにフィールドに出た。自分はAグループの末端に整列。固まっていると若干風を防げるので、できればこのまま集団に連なって走りたいと思った。

待ち時間の間、Aグループの参加者を見回すと、今回レース用に購入したアシックスのターサージールを履いている人が結構いた。自分は型落ちの4だが、もっと古い2や3の人もいて、本番用に大事に温存してきたのかなと思う。他はアディダスの匠シリーズの人が多くアシックスとの2強で、たまにナイキやニューバランスの見慣れないシューズを履いている人もいた。

(レース本番のレポートに続く)

初参加の大田原マラソン2016本番。イーブンペースで走れず試...
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