今熊山~醍醐丸~陣馬山~高尾山ナイトラン(後編)

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陣馬山~景信山~高尾山(夜間走行)

そのまま車の轍が残る道をゆるゆる走って上ると、遠回りだが陣馬山の山頂に着いた。やはり茶屋は3軒とも閉まっていて、これから夜景でも撮影されるのか、カメラを準備している人が1人だけいた。富士見茶屋から富士山がうっすら見える。

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ここから夜間走行に備えて、ライトを準備した。ヘッドライトと、自転車から外してきた手持ちの小型ライト。どちらも信頼のGentos製で、予備の単4電池もたくさん持ってきた。

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空は明るくても、19時過ぎると木々に囲まれた登山道はかなり暗くなってきた。ヘッドライトを150ルーメンのHighモード(中間の明るさ)にセットしてトレラン開始。思った通り道は広くて快適で、他に登山客もいないので、かなりスピードを出せる。ただ、時々木の根っこが張り出しているので、3回は突っかかってずっこけた。ぎりぎり手を着いて受け身を取るほどではなかったが、足の爪がまた黒くなってしまった。

19:30も過ぎるとさすがに真っ暗。やや曇ってきて月明りもない。ヘッドライトは全開の200ルーメンBoostモード、さらにハンドライトも点けて、ダブルで道を照らしながら走った。

ヘッドライトの傾斜角を、下りは1段下げて、上りは1段上げると、足元のちょうどよいところを照らしてくれる。不自然に頭を動かしてライトを当てるより、自転車のギアのようにこまめに角度を調整した方が体の負担が少なそうだ。さらにハンドライトで前方や道標を照らすと、頭を振ってヘッドライトを向ける手間が省けるので便利だ。詳しくは「GENTOSヘッドライトAUVA VA-01Dレビュー」で。

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休憩中、たまにライトをすべて消してみると、真っ暗闇になって一歩も動けなくなる。漆黒の宇宙の闇に包まれて「人間とはなんとちっぽけな存在か」としみじみ思う。普通は夕食後に家族団らんでテレビでも観ているであろう平和な夜に、山の中に一人きりで一体なにをやっているのかと思った。今さらだが。

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ライトで道を照らしていると、様々な夜行性の昆虫たちを観察することができる。あえて細かく書かないが、『漂流教室』の地獄絵図のようだ。ヘッドライトにつられて、顔面にでかい蛾とか、よくわからないもうちょっと硬い虫が激突してきたりする。クモの巣はしょっちゅう引っかかるので、もう顔から払いのけるのも面倒になった。

闇にうごめく狸たち。感傷に浸っている暇はない。早く下山したい。

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熊避けの鈴を忘れてきてしまったので、まわりに人もいないことから、ラジオ代わりにスマホで音楽を流しながら走ってみた。最近借りたMAGMAの『Ëmëhntëhtt-Rê』とか流していたので、すれ違う人がいたら怖かったろうというか、ちょっと恥ずかしいが。
喉も乾いてきたので、ハイペースで飛ばして景信山に到着。夜景がきれいだったのは思わぬ収穫。さほどの標高ではないが、八王子周辺のパノラマ絶景を堪能できた。

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各山頂の茶屋は当然閉まっていた。なめこ汁。おでん。売店の業務用冷蔵庫は厳重にロックされている。

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小仏城山の天狗。

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暗闇で一番怖いのは道を間違えることだ。道標を確認しながら高尾山に向かっているはずだが、時々道が細くなって不安になるときもある。高尾山頂に近づくと、1組だけライトをつけた登山のグループを追い越した。

最後の階段を上ってやっと展望広場に到着。ありがたいことに自販機があって、500mlのペットボトルは220円したが、乾いたのどを潤せた。

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ケーブルカーも終わっている夜の山頂で、酒盛りか何をやっているのかわからない人が数名、大きな虫取り網を持ったグループにも遭遇。山頂から薬王院~リフト駅までは街灯があって助かる。その後、1号路はまた真っ暗になったが、あとは勝手知ったる舗装路なので、滑らないように慎重に下りてやっと高尾山口駅に到着した。

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京王高尾山温泉「極楽湯」

今日のお楽しみは、昨年10/27にオープンした駅直結の温泉「極楽湯」。土日の日中はすごく混んでいそうだが、22時の最終入館前だったので、わりと空いていた。

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改札からしゃれたエントランスを通って温泉施設へ。1階は食堂と休憩スペース。2階に露天風呂とコンパクトにまとまっている。元旦・GWのハイシーズン以外は税込1,000円。奥多摩の公営温泉よりはちょっと高い。

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温泉は予想通り、つるつる温泉に近いヌルヌルした触感。他にも炭酸泉やマイクロバブルのヒノキ風呂など、疲労回復によさそうな湯船が充実していた。サウナも温度高めでうれしい。23時の閉店間際までのんびり浸かって電車で帰った。

夜間トレランの反省点

試験前に過去問を解くように、本番を想定した練習でいろいろ課題が見えてきた。実際に夜の山道を走ってみて気づいた点を整理。

ライトは最重要アイテム

上着や食料・水分より、照明が命綱だ。ライトが切れたら一歩も動けない。チェックポイントに戻ってリタイアもできない。ハセツネ参加者の体験談で、「ライトが壊れて一晩中サバイバルシートにくるまっていた」という話を読んだが、一人だったら実際そうするしかないだろう。

今回のヘッドライトとハンドライトのダブル装備が最小限で、できればもう1セットずつ予備があった方がよさそうだ。電池切れ以外の故障や紛失に備えて。また、「雨天時はヘッドライトが雨に反射して役に立たない」という情報もあったので、一つは胸か腰に付けておくのがよいかもしれない。防水機能も必須だろう。

正直、夜の山道を走るのは危ない

陣馬山~高尾山の安定した足場でも、思わずこけそうになることが何回かあった。ライトで最低限足元は照らしていても、昼間に比べると視野が狭くて段差がわかりにくい。これまでのハセツネ試走で、大岳山の付近など岩だらけの難所もあったので、うっかり足を踏み外したら大ケガだ。

もし制限時間まで余裕があるなら、無用なトラブルを避けるため夜は歩いてもいいのかもしれない。ただ、ハセツネ完走者の体験談を読んでも、「夜はみんな仲良く歩いてました」なんて話は聞かないので、必死に走り続けないと予備関門の制限時間に間に合わないのだろう。練習するしかないか…。

水はかなり消費する

ハセツネ公式サイトのルールに「水は2リットル以上」と書いてある。気温にもよるかもしれないが、急勾配を歩いて登るだけでも汗がダラダラ垂れて喉が渇く。本番では月夜見第2駐車場の他3か所しか補給スポットはないらしいので、普段から水を多めに背負って重量に慣れておくべきだろう。マラソン・トライアスロンのように便利なエイドもなさそうだ。

今日は大山登山マラソンでもらった小型のバックパックを持って行ったが、水2L入れるならもっと大きいバックが必要そうだ。昔、RITEWAYの自転車デザインコンペに入賞してもらったCAMELBAKを持っているが、街歩きにウォーターバックは不要だと思って捨ててしまった。バックパックを下ろすのが面倒で、ついつい水分補給が後手に回ってしまうので、ハイドレーションシステムは導入した方がよいかもしれない。

補給と電池交換は確実に

長丁場のレースなので、トライアスロンのロングディスタンスと同じく、焦ってミスしないように補給や着替えのタイミングはイメージしておきたい。レース本番10/9の日の入りは17:14。翌朝10/10の日の出は5:43。13時スタートとして、今日のペースなら生藤山付近で暗くなるはずだ。

夜通し走っていると、きっと意識が朦朧としてきて、補給がおろそかになったり、最悪道を間違えたりするだろう。トレイルに限らず24時間走った経験はないから、体や胃腸がどういう状態になるかわからない。本番前に思いっきり夜型生活にしておいた方がよいのかもしれない。各チェックポイントの予想追加タイムと、必要な水・食料はシミュレーションしておきたい。

Gentosのヘッドライトはフル照射で2時間でバッテリー切れになったので、全行程で6回は電池交換が必要になる。乾電池を大量に持ち運ぶか、それても大容量のライトを追加購入するか検討したい。

虫に慣れる

夜の山では、たくさんの虫がライトに集まってくる。路面を照らして注視すると、昼間は見えなかった様々な昆虫が活動しているが見える。○○の××に群がる△△とか…。思わず「うほぉっ」とのけぞってしまう場面が何度かあった。山に入る時点で覚悟はできていると思うが、なにを見ても驚かないことだ。今のところ奥多摩で、刺してくる蚊やアブはいなかった。

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